申し送りに必要な「伝える技術」について

看護師の業務で非常に重要な仕事のひとつである「申し送り」は、患者さんの状態や経過を次の時間帯に勤務する人に伝える作業のことです。よく「引継ぎ」と一緒にされがちですが、引継ぎは自分の後任として自分が何を行ってきたかを伝えることなので、少し意味あいが違ってきます。申し送りは、短時間で効率よく、また的確に伝えなくてはいけません。新人の頃は申し送りがいつも長かったり、わかりにくかったりするのですが、それも慣れてくるとしっかりと伝えられるようになるでしょう。しかし、意識して改善すると格段によくなっていきます。それもそのはず、これは技術なのです。では「申し送り」で気を付けたい事は何でしょうか。伝える技術は、意識的に精度が高くなっていきます。何回やってもうまくいかないのは、その伝え方でうまく伝わっているか考えていないからです。先輩や上司に指摘される度に萎縮してしまい、ニガテ意識を持ち始めているようなら注意しましょう。少しの意識改革と、一つの行動からだんだんと変わっていくのです。伝える技術を磨くには、まず話し方から。はっきりと口を意識して話すこと、申し送りを伝えたい相手は複数いることを念頭に置きましょう。朝礼のように全員に聞いてほしい場合は、背筋を伸ばして意識して話す。また、先輩の真似をしてみるのが最も早く上達できる方法といえます。わかりやすい申し送りをしている人がいたら、迷わずどんな方法を使っているのか聞いてみるといいでしょう。伝える要点は一定して同じ流れで話すのがわかりやすいといわれています。